「国家資格」だけにとどまらない

社会人としてキャリアアップを図るために資格を取得するというのは有効な方法ですが、このことは看護師にとっても例外ではありません。看護師は、それ自体が国家資格であるため、キャリアアップのための資格と言われてもピンと来ないかもしれませんが、実際には看護を行う上で役に立つ資格には多様なものがあるのです。
例えば、スキルを磨くために取得を希望する看護師が多くいる資格の一つに認定看護師があります。これは、医療の高度化や専門家が進む現場においてより水準の高い看護を行うことができる資格で、看護師としての5年以上の実務経験を積むことで初めて受験資格を得ることができます。取得するためには、認定看護師教育機関において6カ月にわたる所定の課程を修了したうえで、認定審査試験に合格することが必要で、取得することができれば従事することができる看護業務の幅が大きく広がることになります。
また、認定看護師と並んで人気のある資格として、専門看護師があります。こちらは、5年の実務経験があること、または看護系大学院の修士課程を修了し、かつ所定の単位を取得していることが受験資格の要件であり、取得することでより高水準の看護を行うことができるようになります。認定看護師と比べると、従事することができる看護分野はやや限定されるものの、一般の看護師に比べるとはるかに多くの業務に携わることができるため、取得すればキャリアアップの大きな助けとなります。